運転免許の受験資格見直しとは？

これまで中型免許を受験するためには、普通免許等を取得してから通算２年以上の運転経験(保有)で20歳以上という資格要件があり、大型免許や第二種免許を受験するには、普通免許等を取得してから通算3年以上の運転経験(保有)で21歳以上という資格要件がありました。
これらの条件により、免許を取得してから年数の経っていない方や高校を卒業して就職する方が貨物運送業(トラック)や旅客運送業(タクシー、バス)等の業界に就くことが困難でした。
それによる運転者不足の深刻化などの理由から、資格要件の見直しがされ、令和4年5月13日より特別な教習を修了した者は、本来の資格要件を満たしていなくても19歳以上かつ、普通免許等経験（保有）1年以上を満たしていれば、中型/大型免許及び第二種免許を受験できるようになりました。これを特例教習といいます。

特例教習とは？

特例教習は普通車を使用した教習となります。
特例教習は受験資格要件を引き下げる為の教習であることから、修了後に改めて教習所に入校して卒業する必要があります。教習効果を測定するための検定は実施されないため、教習の受講のみとなります。

特例教習は以下の3パターンがあります。

経験課程＆年齢課程

本来の中型/大型/第二種免許の受験資格要件に年齢、運転経験年数が共に達していない場合に受講する課程

経験課程

本来の中型/大型/第二種免許の受験資格要件に運転経験年数が達していない場合に受講する課程

年齢課程

本来の中型/大型/第二種免許の受験資格要件に年齢が達していない場合に受講する課程

モデルスケジュール

• 経験課程及び年齢課程

  • 学科と技能の進め方
  • 教習計画表

• 経験課程

  • 学科と技能の進め方
  • 教習計画表

• 年齢課程

  • 学科と技能の進め方
  • 教習計画表

例 7月が誕生日の方

18歳2ヶ月で普通車免許取得（9月に取得）

本来

特例教習を受講すると・・・

※特例教習を受講することにより、中型/大型/第二種免許の本来の受験資格を満たしていなくても、19歳以上かつ、普通免許等経験（保有）1年以上を満たしていれば、受験（取得）可能

若年運転者期間とは？

運転者に対して慎重な運転を促すため、若年運転者期間が設定されます。21歳(中型免許取得者は20歳)に達するまでの間に、基準に該当する違反を行った場合は若年運転者講習の受講が義務付けられます。
受講しなかった場合や受講後に再び基準に該当する違反を行った場合は、特例を受けて取得した免許を取り消されます。

特殊なパターン
（経験課程のみ受講すれば良い例）

本来の中型免許・大型免許及び第二種免許の受験資格要件
中型一種免許	20歳以上かつ普通免許等経験（保有）2年以上
大型一種/第二種免許	21歳以上かつ普通免許等経験（保有）3年以上

特例教習を修了すると

その後に受けようとする左記の車種全て
中型一種免許	19歳以上かつ普通免許等経験（保有）1年以上 に受験資格要件が引き下げられます。
大型一種/第二種免許

例1. １９歳で普通免許を取得後に特例教習を受講し、中型免許を受験（取得）する場合

※普通免許を19歳で取得後に、特例教習を受講して中型免許取得を希望する場合、特例教習修了後に中型免許を受験する際には普通免許取得から1年経過しており、本来の資格要件である20歳に達するため、年齢課程を受講する必要はありません。
したがって、この場合本来の資格要件のうち、2年以上の免許経験年数が達していないため、経験課程のみを受講すれば良いということになります。

(注)20歳になる前に特例教習を修了しても、経験年数が1年になるまで待たなければ中型免許を受験出来ません。

例2. ２０歳で普通免許を取得後に特例教習を受講し、中型/大型/第二種免許を受験（取得）する場合

※普通免許を20歳で取得後に、特例教習を受講して中型免許取得を希望する場合、　本来の資格要件である20歳に達しているので、特例教習では年齢課程を受講する必要はありません。
また、大型/第二種免許の場合でも、特例教習修了後に大型/第二種免許を受験する際には本来の資格要件である21歳に達するため、年齢課程を受講する必要はありません。
したがって、この場合本来の資格要件のうち、2年以上の免許経験年数が達していないため、経験課程のみを受講すれば良いということになります。

(注)21歳になる前に特例教習を修了しても、経験年数が1年になるまで待たなければ中型/大型/第二種免許を受験出来ません。(入校は可能です。)

特殊なパターン
（年齢課程のみ受講すれば良い例）

本来の中型免許・大型免許及び第二種免許の受験資格要件
中型一種免許	20歳以上かつ普通免許等経験（保有）2年以上
大型一種/第二種免許	21歳以上かつ普通免許等経験（保有）3年以上

特例教習を修了すると

その後に受けようとする左記の車種全て
中型一種免許	19歳以上かつ普通免許等経験（保有）1年以上 に受験資格要件が引き下げられます。
大型一種/第二種免許

例3. １９歳で普通免許を取得後に特例教習を修了し、中型免許を取得した後、再び特例教習を受講し、大型・第二種免許を受験（取得）する場合
※上記 例1 で中型免許を取得した後、更に特例教習を受講し、大型/第二種免許を受験（取得）する場合

• ※¹ 普通免許を19歳で取得後に、特例教習を受講して中型免許取得を希望する場合、特例教習修了後に中型免許を受験する際には普通免許取得から1年経過しており、本来の資格要件である20歳に達するため、年齢課程を受講する必要はありません。
• ※² 特例教習（経験課程のみ）を修了後に中型免許を取得し、その後、大型/第二種免許を本来の資格要件の一つである21歳に達するのを待たずに受験する場合、再び特例教習を受講しなければなりませんが、この時の特例教習では、普通免許取得後に受けた1回目の特例教習で経験課程を修了しているため、年齢課程のみとなります。